小型のウォータークリーナーで庭池の環境改善

適正な噴出量に調整する

家を建てたときに庭に池を作りました。土を掘って防水シートを敷いたものです。二十年以上も前のことです。池は1.5メートル×2.5メートル程度のヒョウタンをつぶしたような形です。

目次

屋外の小さな人工池はこまめな管理を要します

屋外ですから当然落ち葉やその他のごみも入りますし、日当たりがいいのでアオコもよく発生したためウォータークリーナーを設置したのでした。

立派なお宅の庭にある灯篭のようなものはこの小さな池にはとても似合いません。

2台目と今回の3台目は写真のタイプのウォータークリーナーです。

見た目よりフィルタの機能を重視

前回購入したホームセンターには在庫が無かったため通販で取り寄せました。

画像はすべてワンクリックで拡大できます。

浄水器全体
ノズルの先端は「トランペット型」「ベル型」「噴水型」の三種類付属している。写真は「ベル型」ですが見た目では違いはよくわからない。
浄水器フィルター
フィルタは長方形のものをていねいに巻いて入れます。中央部の底にはポンプがあります。

蓋を外すとフィルタが見えます。このフィルタを掃除したあと本体に詰め戻すときはちょっと工夫がいります。フィルタが本体の縁より上に出ないようしっかり詰めないと上の蓋が浮いてしまうのです。

またこの蓋はほとんどかぶせてあるだけといった感じでストッパーも無いため、池に入れると時々水面まで浮き上がってくることがあります。この時噴水口とパイプも道連れに本体から外れてしまいます。

蓋が浮き上がらないよう蓋の上に石を乗せていますが、時々石がずり落ちて池の底に…。改善が必要です。

フィルタとポンプ

フィルタを取り除くと中央にポンプが見えます。ポンプの横側に吐出量の調整ダイヤルがあります。

フィルタを外さないと調整できませんので、池に入れる前にタライやバケツなどである程度調整しておいたほうがいいです。吐出量の細かい調整はノズルの先端を回して行います。

池に設置
持つところが無いので池への出し入れが面倒。

手をかけるところがないので針金で吊り下げ用の輪を作りました。

写真はベル型のノズルの例。ノズルを引っ張ると本体から簡単に抜けてしまいます。

ノズルの筒の長さは伸縮できますが、池の深さによっては土台を設けるなどの工夫が必要です。

噴出量を調整する
水の勢いが強すぎ ノズル先端を回して調整できます

ポンプの吐出量が多すぎるとこのように池の外にも水を撒いてしまいます。これではいずれ池の水がなくなってしまうかも。

ノズルの先端を回転させると隙間が変わり吐出量も変わります。それに応じてベルの大きさも変わってきます。他のノズルも同じです。

ベル型ノズル
落ち着きが出ました(ノズルはベル型)

ベルの大きさはこのくらいが見た目にもいいかもしれませんね。

ノズルは3種類

ノズルは上の写真の「ベル型」のほかに次のような「シャワー型」「トランペット型」の3種類が付属しています。

シャワー型ノズル
シャワー型ノズル
トランペット型ノズル
トランペット型ノズル

池の水の汚れ、種類と対策

室内の水槽でも屋外の池でも程度の差こそあれ水質の悪化は避けられません。ここでは屋外の池の水について触れたいと思います。

水の汚れは

  • 魚の糞やエサの残り
  • 落ち葉など
  • アオコ

などが主な原因です。

濁った水も澄んできた

アオコで緑色だった池の水も魚の姿が見えるまでになった。

落ち葉などのごみの除去

池のそばに樹木があるとこのように落ち葉が池の底にたまります。

定期的に網で池の底を浚っていたが

また泥も結構沈殿しているものです。これらは定期的に網などで池の底を浚うようにしていますが、一緒に泥も巻き上がります。

ウォータークリーナーが動いて入れば数時間で収まりますが、ひどいようであれば池の水を全部抜いて清掃することも必要かもしれません。

定期的な水の入れ替え

屋内の水槽などではよく行うと思いますが、一般に水槽の水の3分の1程度を順次入れ替えていく方法です。

でも池の水をこのような形で入れ替えるのは大変な作業です。水の減り具合を見て丸1日汲み置きしたものや、カルキ抜き(ハイポ)を溶かしたものを時々補充する程度でもいいと思います。

なお最近の雨水は酸性であることが多く生き物にはふさわしくないようです。大雨のあと池の水がきれいになっていることに喜んでばかりはいられないんですね。

アオコ対策

アオコは植物性のプランクトンで、春から夏にかけて水温が上昇すると発生し、一度出始めると晴天の日などに一気に広がります。アオコは日中光合成をして酸素を出しますが、夜間は逆に酸素を消費します。

ろ過装置を取り付けるのもかなり有効な方法です。水を循環させることで酸素を取り込むことの一助にもなります。

下の写真はウォータークリーナーを設置してからちょうど10日目のフィルタの状況です。(画像をクリックして拡大)

フィルタの汚れ具合比較
設置から10日目の状況 ヘドロ状にべったり付いている
フィルタの汚れは流水で簡単に除去
フィルタの汚れは流水で簡単に除去できます

ヘドロのような汚れがフィルタにべったり付いています。日差しが強くなる夏場はかなり汚れて、外したフィルタがずっしりと重く感じるほどです。

この重くなったフィルタを手でぶら下げて、ホースで水をかけて汚れを洗い流すと、汚れでずっしりと重かったフィルタがスッと軽くなります。それほどこのフィルタは汚れを取り込んでいたのがわかります。

薬の散布や殺菌灯の設置

薬を散布したり殺菌灯を設置する方法もあるようですが、当方では上記のウォータークリーナーだけでほぼ解決しているので、これらの方法はとったことがありません。

使ってみた感想

池を作った時にホームセンターでウォータークリーナーを探していたら、大きさも価格も手ごろなこの製品が目につき購入したのです。5、6年使用して壊れてしまい、しばらくそのままにしていました。

前回の機種ではヘドロ状のアオコや泥がごっそりと除去できていたのでその能力を買い、再度同じものを購入したのです。本当は浄水機能だけでノズルなど必要なかったのですが、大げさなものでもなかったのでこれに決めました。音は静かです。

すでに書いたようにフィルタの能力は素晴らしいのですが、改善すべき点について参考までにいくつか記載しました。

・ストッパーが無いので本体の蓋だけ水面に浮き上がってしまうことがある。
 そのため蓋に石を乗せているがよく落ちるので池の底は石だらけ。留め具が欲しい。
・ノズル部分は差し込んでいるだけなので触れるだけで抜けやすい・・・結構腹が立つ。
 ⇒ ノズルの基部にビニルテープを巻いてみたりなど工夫
・本体底の中央にポンプがあるのでポンプと本体の間にフィルタを入れるのにコツを要する。
・水量の調整つまみはポンプに付いているので、フィルタを取り付けたままでは調整ができない。ただし細かい調整はノズル部分でできる。
  ⇒ 何度か試して定位置を決める

ポンプを動かすには電源が必要です
ポンプ用電源ボックス

ポンプ用のモーターを動かすためには電源が必要になります。近くに屋外用の電源があればいいのですが、なければ延長コードでつなぐ必要があります。

状況によっては資格が必要になりますが、自分で配線してもいいですね。ポンプの電源コードはプラグが三端子タイプです。できるだけアースをとるか漏電遮断機を間に入れたほうがいいでしょう。

写真のボックス内の白いものはタイマーです。ONとOFFの時間をおおむね15分単位で何度でも設定できます。なお、タイマーは必ずしも必要ではありません。

余談ですが簡単な池造り…

ちょっと前から池の水の減り方が激しいことに気が付きました。

濾過器の噴水が池の外側など周囲に飛び散り減っていくことはありましたが、原因はそれだけではないと思います。

この池はまず土を池の形に掘り、そこに防水シートを這わせ作ったもので、セメントは使っていません。

ですからとがったもので池の底を突くと穴が開き漏水の恐れがあります。心当たりはないのですが、そうだとすると落ち葉などを除去するために池の底を網ですくったことがあり、それが原因かもしれません。

ただこの池を作ったのは20年以上前のことでありシートの劣化も考えられるので、今回防水シートを新しく交換し、ついでに池の形も少し変えました。

改修ではありますが、新しく作る際にも参考になると思いますので別記事にまとめました。

(おわり)

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