お気に入りのアジサイは挿し木で増やそう

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昨年の挿し穂に花が咲きました

気分が沈みがちな梅雨空の下で鮮やかな花(本当はガク)を見せてくれるアジサイ。

昨年挿し木にしたものがこの梅雨時期に見事咲いています。

実は挿し穂を作ったときにメモをしていなかったので、どれが親なのかわからなくなっていたのですが、花が咲いて初めて血縁(?)関係を知ることができました。

挿し木で育ったアジサイ(円内)とその親?

分身1
2025.6.11撮影
分身2
2025.6.11撮影

複数の種類を同時に挿し木にするときはメモを残しておかないと、どれがどれの挿し木なのか・・・。

そうだな。地植えするときに葉っぱだけで見分けるのは難しいだろう。

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ここからは挿し木の実践の話だよ。記事内容は2024年8月頃のこと

※ 一部の画像は差し換えました 2025.8.11

比較的簡単なあじさいの挿し木

梅雨時に鮮やかな花を咲かせるアジサイ。気に入った品種のものは挿し木で増やすのがいちばん。

挿し木に適した時期は

挿し木を行うには梅雨の時期から初夏のころまでで、花がそろそろ終わったころに剪定せんていを兼ねて行うのが良く、また暑い夏が過ぎた9月頃も適していると言われています。

熱中症を起こしそうな天気の日はアジサイにとっても過酷です。そんな日は作業をしないようにしましょう。

挿し木の手順

適当な枝を用意する

花が咲いていない枝、花が咲いている枝のいずれでもよい

元気そうな部分をカットしてくる

茎の下部を斜めにカットし、葉も半分にする

花がある場合は花の下、花がない場合は頂部の葉の下あたりをカットします。
その下の葉2枚を残し、残りも手で取り去ります。

半分にカットした葉を2枚残しそのほかはカット。茎は先端を斜めにカットする
2枚の葉は半分に切り、茎の先端は斜めにカットして吸水面を大きくする

茎の下部は切れ味のいいハサミなどで斜めにカットします(吸水面を大きくするため)。

切り口がギザギザになると細胞がつぶれて吸水能力が落ちてしまいます。

また根からの吸水力低下を考慮して、葉からの蒸散量とのバランスを取るために葉を半分にカットします。

以後このカットしたものを挿し穂さしほ(または挿し木さしき)と呼びます。

挿し穂は水につけておく

あらかじめコップに水を用意しておき、カットした挿し穂を入れて1時間ほど吸水させます。

種類が複数ある場合は目印をつけておくとよいでしょう

挿し床をつくる

鹿沼土などの肥料分の無い清潔な土を挿し床として用意しておきます。小粒から中粒がおすすめです。

挿し穂にはまだ根が無いから水分や栄養を吸収することが難しく、さらに肥料成分があるとカビなどの原因となって、未熟な差し穂にはストレスなんだ

挿し穂をそっと挿し込む

いきなり挿し穂を土に挿し込むと切り口が痛むので、まず割りばしなどで穴をあけます。

割りばしなどで穴をあけます

割りばしであけた穴に挿し穂を挿し込みます。

挿し穂の切り口が痛まないようにそっと埋めます

なお、「1つのポットには挿し穂1本」とすることにより、ポットから取り出して地植えする際に根を痛めることが少ないように思います。

明るい日陰に置く

午前中の短時間は日に当ててもいいでしょう。あとは明るい日陰に置いておき土が乾かないように注意し、時々葉に霧吹きをします。

2週間後の姿 根が成長していれば葉は元気(2024.8.1)

葉が枯れなければ根が成長していると思われる

概ね1ヶ月ほどで発根すると言われています。茎元を持って揺らしてもぐらつかずに安定しているようであれば大丈夫でしょう。

発根していないと簡単にすっと抜けてしまいます。

でも早いうちから挿し穂を抜いてまで発根を確認するのは根を痛めて失敗する原因となります。

外の葉が枯れだした
外側の葉が枯れだして心配したが…
枯葉は落ちたが新葉は元気
残りは順調に成長し安心

根も伸びているようなのでそろそろ地植えかな

さあ、地植えしよう

時期は休眠期が良い

前回は発根を確認したらそのまま地植えした記憶があります。挿し木をしてから2ヶ月ほどたってからのことでした。

一般に地植えは12~3月の休眠期が株に与えるダメージが少ないようです(寒冷地では2月下旬を過ぎてから)。

今回は地植えする場所を整理しているうちに年が明けてしまいました。

地植え直前の挿し穂
地植え直前の挿し穂の状況(2025.1.3)

挿し穂は途中で枯れてしまったものもあり9つから6つに減っていました(発根促進剤を使うべきだったか…)。

残りも葉は色あせていますが、ちょうど休眠期なのでこんなものでしょう。

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根の張り具合

今冬一番の冷え込みもありましたが、大寒のころから急に暖かくなったので急いで地植えにとりかかりました。(2025.1.22)

下図は挿し穂をポットから取り出したところです。

根の張り具合
挿し穂の根の張り具合

根は長く伸びていましたが、びっしりという感じではありませんでした。

大寒後の暖かい日に2つほど地植えしました。でも寒さがぶり返すこともあるのでしっかりと布団(落ち葉)をかぶせました。

ポットに挿し穂を作ってからしばらく放っておいたので、見た目には園芸店で売っているものに比べるとかなり見劣りしていました(栄養不足?)。

地植えによりのびのびと根を伸ばしてくれることを期待します。

地植え直後
地植えしました。しっかり根が付きますように。(2025.1.22)

無事冬を越しました

下の画像は地植えしたアジサイの一部で、桜の開花が間近に迫った最近撮ったものです(2025年3月22日)。

3月22日現在の様子
緑色も鮮やか
3月22日現在の様子
これでもしっかり生きています…でも無理かな

3種類のアジサイから挿し穂を作ったのですが、どれがどの種類だったのかは今となっては記憶があいまい。まあいいか。

店頭のものよりちょっと細めね。幼少期に問題があったのでは…

前回のようにルートンを使ってもっと根を増やすべきだったかな

発根促進剤(ルートンなど)というものがあります。前回はホームセンターで購入し使いました。

【ルートンの使い方】
挿し木の切り口に粉末をまぶし、日陰で乾燥してから挿します。量をつけすぎないことが大事。

新たな梅雨の季節

あの挿し穂のころからすっかり成長しました。(2025年5月26日)

大きくなりました。
大きくなりました

その後きれいな花が咲きました(記事冒頭)

(おわり)

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