鹿児島県にあるもう一つの長崎鼻
長崎鼻というと一般に良く知られているのは、砂蒸し温泉で有名な鹿児島県指宿の南に突き出た岬のことではないでしょうか。そう、薩摩富士の別名を持つ開聞岳の東にあります。
しかしここで紹介するのは、鹿児島県内にあるもう一つの長崎鼻です。鹿児島県の西側にある東シナ海に面した「いちき串木野市」。マグロの水揚げ港で名を馳せたのはしばらく前のこと。いまは静かな地方都市のひとつです。
それでもやはりマグロの町であることに変わりはありません。平成の名物「マグロラーメン」をぜひ召し上がってみてください。
柳原白蓮がかつて訪れた長崎鼻
長崎鼻公園の入り口付近にある「ホテルアクシアくしきの」(旧シーサイドガーデンさのさ、旧国民宿舎「さのさ荘」)の駐車場から長崎鼻海水プールを左側に見て松林の中をおよそ10分、500メートルほど歩きますが、灯台までの道そのものは平坦で歩きやすいです。灯台の手前には柳原白蓮の歌碑がありました。
下は柳原白蓮の歌碑。昭和32年(1957年)串木野市婦人会の招聘による講演会の後、長崎鼻の絶景に魅せられ詠んだもの。
「右も海 左も海の色蒼く 沖の小島に 想いは 深し」 白蓮
柳原白蓮は柳原前光侯爵の娘で、母親は前光の妾。一度結婚に失敗し、その後再婚した相手が九州の炭鉱王・伊藤伝右衛門です。
2014年度NHK連続テレビ小説で、白蓮をモデルとした「葉山蓮子」を仲間由紀恵が演じた「花子とアン」が放映されました。
私はほんの一部しか見ていませんでしたが、夫への離婚宣言を新聞に発表したいわゆる白蓮事件については何かで読んだことがあり、放送を最初からしっかり見ておけば良かったと思いました。
再婚相手である伊藤伝右衛門の御屋敷「旧伊藤伝右衛門邸」が福岡県飯塚市にあり公開されています。
駐車場は旧御屋敷から少し離れたところに確保されていました。
旧御屋敷へはぜひ柳原白蓮について勉強されてからお訪ねになることをお勧めします。本当に波乱万丈の生涯だったし強い女性だったのだと思います。
再々婚の相手である宮崎龍介、 中国の辛亥革命を支えるために当時日本にいた孫文たちを支援していた 龍介の父 宮崎滔天(みやざきとうてん)。いろいろと興味は尽きませんね。
長崎鼻公園界隈およびホテルを地図と動画と写真でご紹介
● 長崎鼻灯台までの散策を動画にしました
上の地図で、長崎鼻灯台と柳原白蓮の歌碑は、長崎鼻公園内を左側(西側)へ行き当ったところにあります。夕日が美しく見えるところです。
● 付近の宿
【広告】長崎鼻公園に隣接した「ホテルアクシアくしきの」
● ギャラリー(クリックで拡大されます)
(おわり)